「投影光を用いた実物体の形状・反射特性制御による現実拡張型質感操作技術」(学術変革領域研究(A)「実世界の奥深い質感情報の分析と生成」領域 公募研究、研究代表者:平木剛史、2021年度~2022年度)

 質感を操作し編集する技術を実現するために、実物体の視覚情報を違和感なく制御する技術が求められています。この技術は、これまでプロジェクションマッピングに代表される空間拡張現実感 (SAR) の文脈で研究が進められてきました。しかし、従来のSARにおいて、システムが制御するのは映像のみであるため、プロジェクタの投影空間でしか効果は得られず、また投影対象の動的な変化にただ追従するのみで、物体の見た目や形状を変化させることはできませんでした。本研究では、映像の重畳と同時に、その投影光によって実物体の形状・反射特性を協調して制御することで、人が現実世界とバーチャル世界の境界面を意識せずに利用できる現実拡張型の質感操作技術を構築します。特に、反射特性や形状を変化させることができる投影対象の実物体と、その制御が可能な映像を投影する装置であるプロジェクタの双方の設計論を構築した上で、開発して検証する際に、投影対象の物体を発色させるアプローチと投影対象の物体を変形させるアプローチの両面から進めます。これらの開発を通じて、従来の映像に依存した視覚的質感表現から脱却した、映像と投影対象の実物体が相補的に機能する質感操作技術を開拓していきます。すでに研究室の複数の学生が本研究プロジェクトに参画してくれており、また国内外の研究機関とも連携しながら研究を推進しています。

参考サイト
(1) https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PUBLICLY-21H05798/
(2) http://shitsukan.jp/deep/