叶研究室

「『モバイル×ソーシャル時代』のSNS使用と幸福感等に関する総合的研究」(基盤研究(B)、研究代表者:叶 少瑜、2021年度~2024年度)

 TwitterをはじめとするSNSが人々に多くの利便性をもたらす一方、ユーザの不適切な使用に伴うトラブルや自殺幇助のツールとして悪用されたケースも多発しています。また、日本の青少年の精神的幸福度が先進国38ヶ国中ワースト2位となり、10代~39歳の死因の第一位は「自殺」と報告されています。若年層・労働人口の自殺率は高止まりである状態と対照的になるのは、65歳以上の高齢者の人口が過去最高となり、出生率は過去最低となっていることです。いかにすれば、若年層の心身の健康を高めると共に、Twitter等のSNS使用に関するリテラシーを高め、トラブルに巻き込まれるリスクを軽減することができるかは大きな課題と言えます。

 そこで、本プロジェクトは社会情報学・メディア心理学を中心に、文化人類学・情報学・教育工学の研究者と共に学際的なアプローチから、若年層を対象に様々なSNS使用が精神的健康に及ぼす影響を解明し、ユーザの心理的状態に応じて必要なソーシャルサポートを提供する手がかりを見つけ出すと共に、より健全なSNSの使い方を提案することを目的としています。本プロジェクトで得られた知見は今後オンラインのみならず、学校や職場における現実の対人関係の改善、そして間接的に少子高齢化問題の改善にも貢献できると考えられます。SNS使用や精神的健康等に興味のある方を募集しています。

参考サイト:
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H03770/